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リンチ症候群とは?

リンチ症候群とは?

リンチ症候群(遺伝性非ポリポーシス大腸がん)
リンチ症候群は、若い年齢で大腸がんや子宮体がんを発症し、その他のリンチ症候群関連腫瘍(小腸、胃、尿管あるいは腎盂、胆管、膵臓、皮膚のがん、脳腫瘍等々)が本人や家族に重複して発生するなどの特徴があります。

お気軽にご相談を

最近は多種類の遺伝子が病気の原因となることがわかってきました。がん予防・遺伝カウンセリング外来では、ご本人とご家族の病歴を聞き、遺伝的な原因がどの程度関わっているのか、遺伝子検査の有用性も含めた説明によって、あなたがご自身の意思に基づいて問題を解決できるようなサポートを提供しています。どうぞお気軽にご相談ください。

遺伝カウンセリングの流れ

遺伝性のがんとは

がんの9割は50才以上の中高年に発症し、生活習慣の改善やがん検診が予防に有効とされています。これに対して、遺伝性のがんは、

  1. 若い年齢で発症する
  2. 複数の部位に繰り返し発生する(多重、多発がん)
  3. 家族に同じようながんが認められる

などの特徴があり、通常のがん検診だけでは早期発見や治療が難しい場合があります。

リンチ症候群の特徴

  • 家族に大腸がんや子宮体がんをはじめとし、卵巣がん、胃がんなど特定の臓器のがんに罹った人が多い。
  • 50歳以下など、若い年齢で上記のがんに罹った。
  • 2度も3度もまた新しく上記のがんに罹った。

リンチ症候群の遺伝子検査

マイクロサテライト不安定性検査(MSI検査)
この検査は、あなたのがんがリンチ症候群に関係したものか、その可能性を知るための補助的な検査です。手術や内視鏡検査などの際に切除したがん組織とその周囲の正常組織の一部(または採血した血液)を使い検査を行います。
MSI検査は、悪性腫瘍遺伝子検査として保険適応され、検査費用は2万1000円ですが、3割負担の場合6300円となります。(2019年5月現在)
MSI検査で陽性であった場合、リンチ症候群確定診断のため遺伝子検査を行います。

リンチ症候群遺伝子検査
欧米の報告ではリンチ症候群は全大腸がんの約1~6%程度と推定されています。しかし、日本人のリンチ症候群の正確な頻度は詳しく分かっていません。リンチ症候群の遺伝子検査は、採血を行い血液で調べます。 原因遺伝子であるMSH2 MLH1 MSH6 PMS2などの遺伝子いずれかに病気の原因となる生まれつきの変化が起きているかどうかを調べます。

リンチ症候群の予防と早期発見・治療

遺伝子検査で、リンチ症候群とわかった場合、がん予防についての正確な情報を知ることが早期のがん発見と治療につながります。
がん予防・遺伝カウンセリング外来はこちらをご覧ください。

担当

菅野 康吉 (臨床遺伝専門医)

牧島 恵子 (看護師長)
高井 響子 (認定遺伝カウンセラー)

連絡先

※予約制です、下記にご連絡ください。

〒320-0834 栃木県宇都宮市陽南4-9-13 栃木県立がんセンター
ゲノムセンター がん予防遺伝カウンセリング外来
電話 : 028-611-5480(直通)

028-611-5151 内線4609

牧島恵子(師長)、髙井響子(認定遺伝カウンセラー)


所在地・地図は、「交通アクセス」をご覧ください。

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