臨床心理科
丸山 睦(まるやま むつみ)
- 公認心理師
- 臨床心理士
- がん・生殖医療専門心理士
がんは、こころとからだに大きなストレスのかかる病気であり、多くの人が不安や落ち込みを感じると言われています。
患者さんにとっては誰でもおちいる可能性のある心の状態ですが、「病気だから仕方がない」とそのままにしておくことは大変つらいものです。
臨床心理科では、おひとりおひとりの状況に応じて、ゆっくりお話しをうかがっていきます。気持ちを言葉にすることで楽になったり、もやもやしていた思いが整理されていったりすることもあります。
症状によっては、お薬を服用した方が良い場合もありますので、必要に応じて精神腫瘍科をご紹介することもあります。
相談は主治医の先生からの依頼でお受けしていますので、希望する場合は、まずは主治医や看護師にお知らせください。
1.心理相談
対象となる方は、当センターで治療中の患者さんとそのご家族です。病気のどの段階でも、カウンセリングやサポートを受けられますし、ご家族だけでも大丈夫です。
ご家族は「第2の患者」と言われるように、がんはご本人だけではなく、ご家族にとっても大きな影響があります。気持ちの面だけでなく、家族の病気は経済面や日常生活にも大きな影響を与えることがあります。一人で抱え込まず、お気軽にご相談ください。
2.親子サポート
子育て世代の患者やそのお子さんのサポートを行っています。
病気のことを子どもに話した方がいいのか、話すとしても、どうやって話したらいいのか、話した後でどう接すればいいのか・・・。大切な子どもさんだからこそ、親御さんは自分のこと以上に悩むことも有りますし、それはとても自然なことです。患者さんご本人やそのお子さんに対して、個別支援による親子サポートを行っています。それぞれのご家庭やお子さんの状況に合わせてお手伝いができますので、お気軽にご相談ください。
3.妊孕性に関する相談
2021年度がん・生殖医療専門心理士の資格を取得し、2022年度より活動しています。
がん・生殖医療専門心理士は、がん告知という大きなストレスと妊孕性の低下や消失という二重の危機を抱えた若年がん患者さんに対して、必要なサポートを行いながら正しい医療情報の提供や理解をたすけ、家族間調整なども行いながら患者さんの自己決定を支援する専門資格です。
今後は、その専門性を活かしながら、院内だけでなく県内のAYA世代がん患者さんの心理社会的サポートに対しても、より良い支援ができるように取り組みをすすめていきます。
4.グリーフケア(ご遺族の心のケア)
大切な人を亡くした時、大きく気持ちがゆらいだり、体の変化を感じたり、これまでどおり毎日が過ごせないという経験をしたりします。たいていの場合、強い感情を感じたりすることは一時的なものですが、長い時間続くような場合にはご相談ください。