地方独立行政法人 栃木県立がんセンター地方独立行政法人 栃木県立がんセンター

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理事長あいさつ/基本理念・方針

理事長あいさつ

2024年地方独立行政法人栃木県立がんセンター 理事長/センター長 尾澤 巖
 当センターは、がんに対する「検診から治療まで」の一貫した診療体制の確立を目的に1986年に開院して以来、標準治療はもとより先進的ながん医療や治験・臨床研究などに積極的に取り組んで参りました。2016年には地方独立行政法人に経営形態を改め、医療サービスの充実と業務運営の改善及び効率化に努めております。
 
 当センターは「三つの顔」を持っています。一つ目は、がん患者さんを診療するがん専門病院としての顔であります。症例数が少なく豊富な治療経験と高度な専門的知識が求められる骨軟部腫瘍等希少がんの診療や、可能な限り患者さんの体への負担を減らした低侵襲治療(ロボット支援手術等)の提供も行っております。また、最新のゲノム情報を利用したゲノム診療も、国立がん研究センターとの連携を密にして行っております。
 二つ目は県立病院としての顔であります。がん診療に限らず、新興感染症への対応、災害時の職員派遣等自治体病院としての役割を担っています。
 三つ目は、都道府県がん診療連携拠点病院としての顔であります。栃木県内には、当センターを含め、国が指定するがん診療連携拠点病院等が8箇所と、栃木県が指定する栃木県がん治療中核病院が11箇所あります。当センターは、県拠点病院として、これらの病院や医師会、歯科医師会、看護協会等の関係団体と連携して栃木県がん診療連携協議会を運営し、本県におけるがん医療の均てん化や集約化に取り組んでおります。また、昨年度末に県が策定した「栃木県がん対策推進計画(4期計画)」に基づき、 がん医療の質の向上、がん患者さんや御家族に対する支援等、県内のがん対策において中心的な役割を担って参ります。
 
 2024年1月から病理診断科を強化するため3名の医師が着任しました。4月からは専攻医を入れて6人体制で病理診断を行っており、がんの診断の質の向上に寄与していく所存です。
 2021年度から進めてきた5大事業(病院事業、研究事業、臨床研究管理事業、バイオバンク事業、がん対策推進事業)は順調に事業展開しておりますが、病理診断科体制強化に伴い今年度研究所のリニューアルを行いました。
今後は、新しいがん医療を提供する際に重要となる臨床研究管理事業、臨床検体をアカデミアや医療関係の企業に提供するバイオバンク事業を推進するとともに、研究で得られた知見を素早く臨床に適応する仕組み(トランスレーショナルリサーチ)の構築を目指して参ります。
 2024年中に健康保険証が廃止され、マイナンバーカードに一本化されるなど、生活におけるデジタル化が進んでおります。当センターにおいても、患者さんの利便性向上につながる様々なツールを活用してDX化を図り、安心安全なシステム構築に努めて参ります。
 県民の皆様に最新で質の高いがん医療を提供できるように精一杯努力し、当センターが県民の皆様から一番頼りにされる病院となることを目指して運営していく所存です。
 皆様の温かいご支援とご協力を賜りますようお願い申し上げます。

2024年4月1日
地方独立行政法人栃木県立がんセンター 理事長/センター長
尾澤 巖
 
 
 
 
 
 

基本理念・方針