ごあいさつ

バイオバンクセンター長 菊田 一貴

バイオバンクセンター長 菊田一貴

がん治療やがん研究の目覚ましい進歩により、がんは不治の病から、がんの種類によっては、治癒も期待できる時代となりました。しかしながら、今でも全体のがんの5年生存率は60%程度であり、がんの種類によっては、治療が難しい場合も、まだまだ少なくないのが現状です。そのため、さらなるがん治療の進歩のためには、今後もがん研究の推進が必要です。
当院では、がん研究を押し進め、がんに対する新たな治療法発展のために栃木キャンサーバイオバンクを設立しました。特に当バイオバンクでは希少がんや肝臓、胆嚢、膵臓などの難治性がんの試料の蓄積に力を入れています。これらのバイオバンク試料を医療情報と合わせて調べることで、がんの発生や進展に関わる分子機構の異常を解明したり、バイオマーカーや治療標的を同定したりすることができます。
当バイオバンクでは、臨床医・研究者・企業・アカデミアとの共同研究あるいはバイオバンク試料を世界中のがん研究に取り組む全ての施設に垣根なく提供することで新しいがん治療の発展へ貢献することを目指しています。私たちの願いは、当バイオバンクを多くの方々に利用していただき、次の時代のがん治療につなげて行くことです。是非、多くの方々に当バイオバンクを利用していただければと思います。全ては今、がんで苦しんでいる患者さんのために。そして、未来のがん患者さんのために。

栃木キャンサーバイオバンク バイオバンクセンター長 菊田一貴

栃木県立がんセンター 院長 尾澤 巖

栃木県立がんセンター院長 尾澤巌

地方独立行政法人栃木県立がんセンターでは、これまで様々な医療技術を用いた診療により、患者さんの生存率の向上に寄与して参りました。
しかし、肉腫などの希少がんや膵がんなど、まだまだ治癒の望めないがん腫が多数あるのが現実です。
治癒の望めないがん腫に対する地方がんセンターとしての当センターの役割は、

  1. 基礎研究者に対する手術や血液の検体や臨床情報の提供
  2. 製薬会社が行う創薬に対する協力(治験も含めた検体、臨床情報の提供)
  3. アカデミアの研究成果の臨床への応用(トランスレーショナルリサーチ)
  4. リキッドバイオプシーの検査体制確立のための検体の提供
  5. ゲノム解析
  6. 臨床試験
などが考えられます。今後急速に進歩すると考えられるがん研究及びその成果を臨床に応用することは大変重要であり、当センターが果たさなければならない役割であると考えています。
 栃木キャンサーバイオバンクセンターは上記の役割を効率的に果たす事を目的に設立されました。研究だけでなく、患者さんのがん治療に必要なゲノム検査にも利用できるように取り組んで参ります。
また当センター研究所での共同研究も可能です。がんセンターならではの詳細な臨床情報を付加した上での試料の提供が可能と考えていますので、ご興味のある研究者または企業の方は一度お問い合わせいただければと考えています。今後、徐々にがん腫も提供する試料も増やしていく予定ですのでよろしくご検討ください。

栃木県立がんセンター 院長 尾澤 巖